篳篥(ひちりき)のグループレッスン参加
東京にある某和楽器店が主催する
篳篥のグループレッスンに参加してみた。
1か月程前に興味があって、
その店を訪れ、
楽器と教則本を購入した時に
店の人から勧められたこともあって
予約の上参加してきた。
購入した篳篥と教本


これらがセットになったものを
7,700円(税込)で購入。
篳篥本体はプラスチック製で、
いわゆるプラ管である。
えんじ色のものを購入した。
ケースの右側にあるのは
盧舌(ろぜつ)と言うもので、
本体に差し込んで
そこから息を吹き込む。
オーボエ、ファゴットなどの西洋楽器いう
リード(ダブルリード)だ。
セットには1つの盧舌が付属しているが、
予備としてもう1つ購入した。
標準の盧舌1つあたり
1,650円也。
盧舌は消耗品なので、
楽器を続けていくには費用がかかる。
教本は
ユルカワ系のイラストが入っていて
取り組み安くしている感じがある。
初めのうちはこの1冊で
十分事足りると思う。
内容的に分かり易いかどうかは
人によるかも。
グループレッスンに参加する
当日は指定の時間より少し早めに行き、
グループレッスンの受付をした。
初めての参加なので渡された書類に
必要な事項を書く必要があった。
レッスン場所は店舗併設のレッスン室。
スタッフに誘導されて、
初心者は前の席に座らされた。
講師は芸大を出ている中年女性で、
参加人数は
初心者と初級者のグループ併せて10人程で、
自分をを含めて3人が初心者だった。
そして講師がレッスンを始めた。
「はい、盧舌(リード)をお茶に漬けてすぐ出します」
「本体に接続します」
と少し慌ただしく言われながらに
言われた通りに本体に接続した後に、
「ここは持たない方がいいですよ」と。
(先に言えよっ!)と心の声が出そうになる。
「”せめ”を取り付けます」。
※”せめ”=リードの楕円形を維持するための
竹製の楕円形の輪っか状の部品。
付け方によっちゃ、リードが割れる可能性があるのに、
初心者には何の注意もなし・・・
「じゃ、口元に力を入れないようにして、吹いてみてください。」
→そう言われて吹くと自分を含めた3人の初心者は
とりあえず音を出すことができた。
その様子を見たからなのか、
講師は”越天楽”(平調)の雅楽用楽譜の
最初の部分の運指を見せながら、
「最初の部分だけやってみましょう」と言う。
基本的な運指はリコーダーと同じなので、
運指通りの音は出たものの、
次へ次へと楽譜を進めてしまう。
運指を覚えていないのに、
ちょっと指使いを見せて
手順を教えたからと言って
すぐに吹けるものではない。
仕方なしに何とか追いつこうと必死な3人。
お互いに何も言わずに、
教えられた運指で音を出そうとしていた。
楽器で演奏する前に、
楽譜を見て「唱和」(実際に声を出して唄う)のが
正しい手順らしい。
また、楽譜には使う音が書いてあって、
チューニングの感覚で
音出しするようにもなっているとのことだった。

ここでも唱和のやり方のルールを教えてもらいながら、
訳が分からい状態で進められて、
やっぱり必死になって追いつこうという感じになる。
3列あって3列目の最後の方に
説明されていない記号があったが、
講師は平然と唄い進めてしまい、
記号の説明もなかった。
そんな感じで”越天楽”を一通りやることになり、
初心者は置き去りにされた形のまま、
初級者に対しての全体レッスンみたいになった。
その頃には初心者3人は取り残された状態となり、
楽器を持つこともなく
”越天楽”の楽譜を見ているだけになっていた。
約1時間半のグループレッスン、
初心者向けにしては内容が雑で、
期待していた内容には程遠かった。
何の音楽知識や経験がない人には
結構厳しいと思われる。
ただ、和楽器体験というならば、
わずか2,500円で楽器も貸してくれるので、
こんな風に楽器に触れられるならば安い。
しかも、グループレッスン日に予約がとれれば
いいだけで、月謝制ではないから気楽だ。
自分にとっての感想にしかならないが、
言えることは、
このグループレッスンで習えたことは、
Youtubeの動画でも十分であるということ。
質問コーナーがあった訳でもなく、
参加者に対しての気遣いが殆どないから、
分からないことがあったら
自ら質問を積極的にするしかない。
良い演奏者が必ずしも
良い講師(先生)になれる訳ではないのだ。
スポーツ他でも同じだろう。
これが個人レッスンだったらどうなるのかは、
受けてみないとわからないが、
初歩的なことだけならYoutubeの動画で
自主練習すれば十分だと思えた。